（少し内容に触れています）　【収録作】　全て「悪魔くん復活千年王国」掲載は週刊少年ジャンプ●カラー口絵(5枚)●新連載告知:1頁。12号。1970年3/23発行。１．「家庭教師の巻」カラー14頁掲載。13号。1970年3/30。２．「夜の密会の巻」1970年4/6。３．｢占い杖の巻｣1970年4/13。６．「ふしぎな森の巻」1970年4/20。７．「ヤモリビトの巻」1970年4/27。８．「魔法陣をとけ！の巻」1970年5/4。９．「秘密の研究所の巻」1970年5/11。10．「ヤモリビト誕生の巻」1970年5/18。11．「悪魔界の秘密の巻」1970年5/25。12．「サタンの魔力の巻」1970年6/1。13．「魔法の歴史の巻」1970年6/8。14．「にせのヤモリビトの巻」1970年6/15。15．「いでよ、悪魔！の巻」1970年6/22。16．「悪魔との契約の巻」1970年6/29。17．「研究所破壊の巻」1970年7/6。18．「家獣あらわる！の巻」1970年7/13。19．「悪魔のたくらみの巻」1970年7/20。20.「八大仙人の巻」1970年7/27。21．「張果老老人の巻」1970年8/3。22．「いけ！蓬莱島の巻」1970年8/10。　+●解説・山上たつひこ氏「水木しげるの美男」●初出一覧　【オマケ小冊子】「茂鉄(本来は旧字体)新報 2-26」１．水木先生の一言２．「悪魔くん復活 千年王国」上：解題３．｢十二使徒たち｣：各使徒の一言解説。４．「解説者紹介：山上たつひこ氏」５．「掲載誌解説：週刊少年ジャンプ」６．「読者の皆さんへ」編集委員会一同による、2015年末の水木先生の逝去の訃報。７．「水木しげる漫画大全集」第2期35巻のおしらせ。　本作の下巻は2016年3/3発売との事。　水木しげる先生の傑作シリーズの一つで、貸本時代（’63-64）と東映の特撮実写版とタイアップした妖怪＆怪獣退治もの(’66-67)に続く3回目のリメイクです。　当時後発週刊少年誌としてアナーキーな作品を多々発表していた少年ジャンプにて水木先生の思想や世界観が一番尖った形で表現されており、現在の目で観ても強烈なオーラを発散しています。　主人公「悪魔くん」は普通の天才を遥かに超え、世界を魔力の力で変えようと考えている超天才。　こんな少年を子供に持った親や、担任・家庭教師をしなければいけなくなった大人の心労を察すると居た堪れなくなりますが、本作の己が目的に邁進する、世間知と悪知恵にも長けた悪魔くんが非常に魅力的です。　彼と敵対する悪魔や仙人と言う顔ぶれや、使徒たちも通常の漫画ではあまり見る事が出来ない奇抜なキャラクターデザインと能力を持っており、サタンとの魔力合戦、使徒の一人（？）の家獣のユニークさ(塗り壁の進化版？) 、特に最初は敵対する「八大仙人」の一人、張果老老人との超常の戦いは、その週刊連載が信じられない壮絶な点描も含めて現在観ても極めてユニークです。　斯様な怪人・怪物たちの超能力合戦を塗しながら、人の世の幸福とは、救世主とは、と言う問が感じられるのが水木先生ならでは、です。　「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズも傑作で、愛しておりますが、現在読みますと、本「悪魔くん～」が個人的には水木先生の子供漫画では最高傑作だと思います。　大いにお薦めです。　山上たつひこ氏の解説は水木キャラについて知的かつユニークな視点で分析しており、大いに読み応えが御座いました。　　最後に、年末はまだ気持ちの整理が出来ずに申し上げられませんでしたが、水木先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。　先生の素晴らしい作品は今後も何度も読み返すと思います。

2023/05/29

　ぼくらは大事ななにかを忘れてしまったのかもしれない。愛も、憎しみも、喜びも、なにもかも、古臭い、前時代的な言葉にしか響かない。　　けど、人間の世界は、いろいろな色があるから美しい。いろいろな感情があるから美しい。古い記憶を呼び覚ますには、相応のリスクが伴う。それでもぼくらは思い出す必要がある。　　　ストーリーとしては、近未来SFにはよくあるディストピア的な設定だけど、伝えようとしてる核心みたいなものは、純粋な愛や、勇気や、祈りだと思う。　　多様性や人間的な感情が排除された世界で、古い記憶を思い出してしまった主人公ジョナスがとった行動は・・。こういう作品にこどものうちから触れておくと、すごくいい栄養になると思う。　　　

2023/05/27

　この本の持つ不思議な魅力にとても引き込まれました。特に、後半ジョナスがレシーバーとしての訓練を受けるあたりからは一気に読んでしまいました。最も印象に残ったのは、最後の一文でした。どう考えたらいいのだろう？と思いました。ジョナスとゲイブリエルの死を意味するのでしょうか。　ジョナスが、コミュニティを抜け出したのは、ゲイブリエルを解放（殺される）ことから守るためだったのに。あるいは、本当の「解放」を意味したものか。　「同一化」の意味が物語を読みながらだんだんわかってきて、戦慄を覚えました。　「記憶」の中には、色彩や感覚だけでなく、人としての経験や何よりも感情も入っていたことも。　ジョナスの行為は、すべての人の「同一化」からの「解放」だったということなのでしょうか。　読んだ後で、誰かと語り合いたくなる本です。

2023/05/24

ロードス島戦記の登場人物アシュラムにスポットライトを当てた作品『黒衣の騎士』です。この巻の立ち位置は、ロードス島戦記最終巻で、パーンたちと別れた後のアシュラムがマーモ軍の残党を率い新大陸を目指しロードス島(マーモはその一画の最南端の島)を船で脱出した後の話と、それまで語られていなかったここまで到るアシュラムの人生の軌跡(ベルドやピロテースとの出会い、侵略先カノンでの苦労など)についても語られているので間違いなく注目を集める立ち位置(巻)です。読み所３つ挙げますと、(1)アシュラムの私室イベント。(2)古代樹の苦悶。(3)神の声を聞くアシュラム。これ以外に、ベルドとアシュラムの決闘、ベルドとアシュラムの人間性が伝わってくる描写、ピロテースとアシュラムの信頼関係の端緒描写があるのでそれなりに満足できます。唯一の不満は、ベルドの凄さの説明が大まかで、魅力を伝える話が少ないことです。贅沢なことかもしれませんが。

2023/05/20

一部の界隈で盛り上がっているのを見かけて、いつか見なきゃ、と思っていました。偶然まとまった時間が取れた時に、これまた偶然本作を見かけたのでついに視聴しました。結果、見てよかった。。特に前半クールは素晴らしい。ミステリーとラブコメ、バトルモノがいい感じにミックスされていて、あっという間に時間が過ぎていった。これらは設定がなせるものだろう。制限ありのタイムリープに影(ドッペルゲンガー)、日本昔話的な伝説など、初期設定は魅力的なものばかりだったように思う。原作は未読だが、画作りやアニメーションに力が入っていてとても引き込まれたし、声優さんの声もよくあっていたと思う。もったいないなと思うのは後半部分。四手が出てきたあたりからジャンプのバトルモノ要素が強くなっていき、せっかくの初期設定が都合よく取って付けたようなものになってしまった。前半部分が良かっただけに、後半失速した感覚は否めない。それでも、時間が過ぎるのを忘れて次の話が気になる作品はなかなかないので、見て損はないと思う。

2023/05/20

ディズニーの漫画なので原作とは関係ないところで進んでいるのですが、とにかく可愛い。面白いとかそういうのは本当にどうでもいいってこういうことですね。

2023/05/19